【判例】フジ興産事件(就業規則の効力)

● 内 容

・従業員が上司の業務命令に従わない、暴言を吐くなど問題を起こしていた

・会社は就業規則に則り、従業員を懲戒解雇とした

・これに対して、従業員が解雇は無効として地位確認と損害賠償を請求する訴えを起こした

・最高裁は、就業規則について周知させる手続きが不足していたとして、その拘束力を否定し

従業員の主張を認め高裁へ差し戻した。 (解雇が認められなかった。)

 

 

● 解 説

昨今の労使関係の変化から就業規則の整備は欠かせませんね。

問題を起こした社員に懲戒処分を与える場合、この就業規則に力を発揮してもらわなければなりません。 しかし作成して行政に届けるだけでは、効力がないというのが今回の判例です。

 

就業規則が効力を発揮するには、以下の条件が求められます。

①就業規則に「懲戒の種類」、「懲戒の事由」を定めておく

②就業規則を従業員に周知する手続きをとる

 

①については周知の通りとして、②は以下の通りです。

『常時各作業所の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付すること、その他厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。』とされており、

 

『磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずるものに記録し、かつ、各作業場に従業員が当該記録の内容を常時確認できる機器(パソコン等)を設置すること』も手続きとして認められています。

 

会社にとっての唯一の救いは、あくまでも周知を求められているのであって、従業員の理解や内容の把握まで求められていないことです。

 

企業防衛の視点でしっかりと就業規則をつくり、入社の際に説明して配布しておけば、「見ていません。聞いていません。」とはなりにくいですね。

 

ひと手間の有無がその後に大きな影響を与える良い事例です。

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