中小企業の65.6%が人手不足と回答(日商の調査)

 

 

日本商工会議所から、「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」の集計結果が公表されました。

(調査期間は本年1月4日~26日:回答があった中小企業2,988社の結果を集計)

ここでは、企業実務に着目して、影響が大きい改正事項を紹介します。

 

――――― 「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」から抜粋 ―――――

 

<人手不足の状況>

□ 人手が「不足している」と回答した企業は65.6%。

3社に2社が人手不足の厳しい状況続く。

□ 人手不足への対応方法は、「採用活動の強化(非正規社員含む)」(81.1%)が最多。

「事業のスリム化、ムダの排除、外注の活用」(39.1%)や、

「女性・高齢者・外国人材など多様な人材の活躍推進」(37.3%)は、4割弱にとどまる。

 

<令和6年度の賃上げ>

□ 令和6年度に「賃上げを実施予定」とする企業は61.3%と6割超。

昨年度から3.1ポイント増加。

□ 従業員規模5人以下の企業では、「賃上げ実施予定」は32.7%と3割強にとどまり、「賃上げを見送る予定(引下げ予定を含む)」が16.8%と2割近く。

「賃上げ実施予定」の企業の割合は、規模が小さい企業ほど低い。

□ 令和6年度の賃上げ率の見通しについては、「3%以上」とする企業が36.6%と4割近くに達しており、「5%以上」とする企業は1割(10.0%)にとどまっている。

 

 

 

☆ 中小企業では、人手不足というネックもあり、

生産性を高めた上で賃上げを実施することは、なかなか難しい状況にありますね。

人手不足への対応としては、賃上げにつなげるためにも、

省力化や多様な人材の活躍推進などの取組が求められるところですが、

中小企業では、採用活動の強化に偏っている傾向にあるようです。

 

 

令和6年10月からの短時間労働者に対する社会保険の更なる適用拡大❷

 

令和6年10月から、

常時50人を超え100人以下の規模の事業所も「特定適用事業所」とされるため、

当該事業所では、これまで健康保険・厚生年金保険の被保険者でなかった短時間労働者のうち、

所定労働時間20時間以上、月額賃金8.8万円以上などの要件を満たす者を、

健康保険・厚生年金保険の被保険者として取り扱う必要があります。

その対象となる事業所では、どのような手続が必要となるのでしょうか?

 

―――令和6年10月からの更なる適用拡大の具体的内容➋/規模要件に該当した企業における手続は?―――

 

通常、特定適用事業所に該当した場合、

日本年金機構の事務センター等へ特定適用事業所該当届を届け出る必要があります

(健康保険組合が管掌する健康保険の特定適用事業所該当届については、

健康保険組合へ届け出ることになります)。

 

↓しかし

 

新たな規模要件に該当し、施行日(令和6年10月1日)から特定適用事業所に該当する場合については、

次のように取り扱うこととされています。

 

令和5年10月から令和6年8月までの各月のうち、使用される厚生年金保険の被保険者の総数が6か月以上50人を超えたことが確認できる場合は、日本年金機構において対象の適用事業所を特定適用事業所に該当したものとして扱い、対象の適用事業所に対して「特定適用事業所該当通知書」を送付するため、特定適用事業所該当届の届出は不要です(法人事業所の場合は、同一の法人番号を有する全ての適用事業所に対して通知書を送付)。

 

なお、特定適用事業所となったことに伴い、新たに被保険者資格を取得する短時間労働者がいる場合は、

各適用事業所がその者に係る被保険者資格取得届を令和6年10月7日までに

日本年金機構の事務センター等へ届け出る必要があります

(健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者資格取得届については、

健康保険組合へ届け出ることになります)。

 

 

 

☆ 上記のように特定適用事業所に該当したことについては、手続は不要です。

逆にいえば、要件に該当していれば、手続をしなくても、特定適用事業所として取り扱われることになります。

しかし、新たに被保険者資格を取得する短時間労働者がいる場合には、被保険者の資格取得に関する手続が必要となります。

 

 

 

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