平成29年4月から、雇用保険二事業の助成金等の見直しが行われています。
全体像を紹介します。
◆◆ 平成29年4月から見直しが行われた助成金等 ◆◆
平成29年度予算の成立に伴い、次の助成金等について、新たなコースの新設、コースの整理統合、支給額の見直しなどが行われました。新設された助成金もあります。
① 労働移動支援助成金② 65歳超雇用推進助成金
〔高年齢者雇用安定助成金の内容も統合〕 ③ 特定求職者雇用開発助成金 ④ トライアル雇用奨励金 〔トライアル雇用助成金に名称変更〕 ⑤ 地域雇用開発助成金 ⑥ 両立支援等助成金 ⑦ 人材確保等支援助成金 ⑧ キャリアアップ助成金(人材育成コースを除く。) |
⑨ 障害者雇用促進等助成金⑩ 生涯現役起業支援助成金
⑪ 人事評価改善等助成金〔新設〕 ⑫ キャリア形成促進助成金 〔人材開発支援助成金に名称変更〕 ⑬ キャリアアップ助成金(人材育成コース) ⑭ 指定試験機関費補助金 ⑮ 障害者職業能力開発助成金 ⑯ 認定訓練助成事業費補助金 ⑰ 建設労働者確保育成助成金 |
● たとえば、②の「65歳超雇用推進助成金」については、これまでの高年齢者雇用安定助成金の助成内容も引き継ぎ、次の3コース制により実施することとされました。
・65歳超継続雇用促進コース(本年5月1日から助成額等も変更)
・高年齢者雇用環境整備支援コース
・高年齢者無期雇用転換コース
● 新設されものとして、⑪の「人事評価改善等助成金」がありますが、人事評価制度などを通じた生産性の向上に着目した助成金として、注目を集めています。
概要は次のとおりです。
生産性向上に資する人事評価制度と賃金制度を整備することを通じて、生産性向上を図り、賃金アップと離職率の低下を実現した事業主に対して助成
➡助成額:【制度整備助成】50万円
【目標達成助成】<80万円>
※目標達成助成は一定期間経過後、生産性要件、賃金アップ、離職率低下目標を達成した場合に支給
● “生産性の向上”という言葉が出てきましたが、これは、今回の改正のキーワードといえます。平成29年度予算において、生産性を向上させた企業への助成の割増の措置が拡充されています。これは、設定された「生産性要件」を満たせば、助成の割増が行われるというものです。
上記の「人事評価改善等助成金」のほか、多くの助成金に、「生産性要件」が設けられています。
☆ 個別の内容については、ピックアップしてお伝えします。