前号で紹介した「骨太の方針2023」などで、「新しい資本主義の加速」の柱の一つとして、
「少子化対策・こども政策の抜本強化」が掲げられています。
そのポイントを確認しておきましょう。
―骨太の方針2023/新しい資本主義の加速‐少子化対策・こども政策の抜本強化‐の概要―
<少子化対策・こども政策の抜本強化>
□ 加速化プランの推進 ○ こども・子育て政策の抜本強化により少子化トレンドを反転させる ○ こども未来戦略方針に基づき、国民に実質的な追加負担を求めることなく、加速化プランを推進
<加速化プラン(今後3年間の集中的な取組)のポイント> ●若い世代の所得を増やすため ・児童手当について、所得制限を撤廃するとともに、高校生の年代まで支給期間を3年間延長し、第3子以降は3万円に倍増する。これらは来年10月分から実施予定。 ・「106万円、130万円の壁」による就労制限は、長く指摘されてきた課題。共働き世帯を支援するため、「106万円の壁」を超しても手取り収入が逆転しないよう、必要な費用を補助するなどの支援強化パッケージを本年中に決定し、実行に移す。 ・週20時間未満のパートの方々に雇用保険の適用を拡大し、育児休業給付が受け取れるようにする。
●社会全体の構造や意識を変えるため ・職場が思い切って変わっていくように育休取得率目標を大幅に引き上げて、2030年には85%の男性が育休を取得することを目標とする。 ・具体的には、時短勤務やテレワークなど多様な働き方を選べる環境を整備して、子供と過ごせる時間をつくれるようにするとともに、育児期間中に完全に休業した場合だけでなく、時短勤務を選んだ場合にも給付(「育児時短就業給付(仮称)」)をもらえるようにする。 ・また、産後の一定期間に男女で育休を取得した場合の育児休業給付の給付率を、手取り10割相当に引き上げる。
□ こども大綱の取りまとめ ○ 縦割りを超え、教育や住宅など多様な施策とこども政策を連携 など
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☆ どのような形で具体化されるのか、動向に注目です。
企業実務に影響があるものなどについて、進展がありましたら、随時お伝えします。