【労務情報】個別労働紛争相談件数と助言・指導申出件数、過去最高!

 厚生労働省から、平成23年度の個別労働紛争解決制度の施行状況が公表されました。

 

■□■ 平成23年度の相談、助言・指導、あっせん件数 ■□■

 総合労働相談件数  110万9,454件
 民事上の個別労働紛争相談件数  25万6,343件
 助言・指導申出件数  9,590件
 あっせん申請受理件数  6,510件

 

■□■ 平成23年度の状況のポイント ■□■

◆いずれも高水準で推移している。民事上の個別労働紛争相談件数と助言・指導申出件数は、過去最高を記録した。

◆紛争内容は、『いじめ・嫌がらせ*』などが増加し、『解雇』に関する相談が減少するなど、多様化する傾向にある。

*『いじめ・嫌がらせ』には、職場のパワーハラスメントに関するものを含む。

◆助言・指導は1か月以内に96.8%、あっせんは2か月以内に94.5%が手続を終了しており、『簡易・迅速・無料』という制度の特徴を活かした運用がなされている。

 

■□■ あっせんとは例えばどんなもの? ■□■

整理解雇についての事案(厚生労働省発表の事案)

事案の概要 申請人は、5年前から○○会社△△営業所の正社員として勤務していたが、業績不振を理由に△△営業所が閉鎖となり、解雇を通告された。業績不振というが、近隣の地域の他の営業所に配置転換となった同僚が何人もいて、申請人は、自分が整理解雇される理由がわからず、また解雇に関する説明を求めても「あなたに働いてもらう場所がないから」と言われるだけであった。申請人としては、○○会社が解雇を回避する努力を十分に行ったとは思えず、経済的損失・精神的苦痛に対して補償金として、半年分の給料を求めたいとしてあっせん申請したもの。
あっせんのポイント・結果 あっせん委員が双方の主張を聴き、当事者間での調整を図ったところ、解決金として25万円を支払うことで合意し、解決した。

 

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フォレスト社会保険労務士事務所 社労士 林 英彦

 

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