平成29年度税制改正で、配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しが行われ、平成30年分以後の所得税から適用されることになっています。
今回は、この見直しに伴う、「各種申告書等の様式変更等」を紹介します。
■■ 各種申告書等の様式変更等 ■■
平成30年分から「給与所得者の配偶者特別控除申告書」が「給与所得者の配偶者控除等申告書」に改められ、年末調整において配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けようとする給与所得者は、年末調整の時までに給与等の支払者に当該申告書を提出することとされます。また、他の申告書等についても、記載事項の変更等が行われることになっています。次の表をご覧ください。
改正前 | 改正後 | |
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 | 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 | 記載事項の変更等
★その年の最初に給与等の支払を受ける日の前日までに提出 |
公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 | 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 | 記載事項の変更等
★その年の最初に公的年金等の支払を受ける日の前日までに提出 |
従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書 | 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書 | 記載事項の変更等
★その年の最初に給与等の支払を受ける日の前日までに提出 |
給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書 | 給与所得者の保険料控除申告書 | ・「給与所得者の配偶者特別控除申告書」との兼用様式を廃止
★その年の年末調整の時までに提出 |
給与所得者の配偶者控除等申告書 | ・「給与所得者の配偶者特別控除申告書」を改定
・「給与所得者の保険料控除申告書」との兼用様式を廃止 ★その年の年末調整の時までに提出 |
|
給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿 | 給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿 | 記載事項の変更等
※給与等の支払者が作成 |
注.税務署でも、平成30年分以降、
「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の配偶者控除等申告書」の2種類の様式
(上図の太枠部分)を配布することとされています。
☆ 今年の年末調整(平成29年分の給与等に関する年末調整)においては、改正前の「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」、「給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」を使いますので、ご注意ください。
改正後の書類の中で、企業において、最初に使うことになるのは、一般的には、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(マル扶)」ということになります。