個人情報保護委員会のホームページに、
中小規模事業者の安全管理措置に関する実態調査(報告書)〔令和3年3月〕が掲載されました。
ポイントは、次のとおりです。
――― 中小規模事業者の安全管理措置に関する実態調査(報告書)のポイント ―――
たとえば、次のような調査結果が報告されています。
→「法律・ガイドライン」が 39.0%と最も高く、次いで「個人情報保護に関する書籍等」が21.4%、「弁護士、コンサルティング業者への相談」が 18.6%となっている。
●上記で「弁護士・コンサルティング業者等への相談」と回答した場合の具体的な内容(複数選択) →「税理士」が 53.2%、「社会保険労務士」が 49.6%、「弁護士」が 31.4%となっている。
●個人情報の安全管理に関する取組の進展度合い →組織的な取組においては、「個人情報保護責任者の設置」を実施している割合が 38.9%と最も高くなっている。 人的な取組においては「日常業務における指導注意の実施」を実施している割合が 51.1%と最も高くなっている。 物理的な取組では「不要となった顧客情報の廃棄」を実施している割合が 55.1%と最も高くなっている。
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☆ 個人情報保護に対する意識を再確認するためにも、調査結果を確認しておくとよいかもしれません。
なお、個人情報の安全管理のために参考としているものについて、
「弁護士、コンサルティング業者への相談」が 18.6%。そのうち、社労士への相談が49.6%ということで、
個人情報の安全管理についても、社労士は一定の信頼をいただいています。
個人情報の安全管理等についても、ご相談があれば、気軽にお声掛けください。
「令和3年版 過労死等防止対策白書」などが公表 報道でも話題に
厚生労働省から、令和3年10月下旬に「令和3年版過労死等防止対策白書」、
同年11月初旬に「令和3年版自殺対策白書」が公表されました。
業務上の過労死や自殺については、すぐに新聞やニュース番組のネタになってしまいますが、
これら白書についても、次のような内容が大きく取り上げられていました。
―令和3年版の過労死等防止対策白書・自殺対策白書/報道で注目を集めたのは?―
<令和3年版 過労死等防止対策白書について>
白書のなかで、過労死等をめぐる調査・分析結果が報告されています。 なかでも、労災認定された精神障害事案のうち自殺事案についての分析結果が話題になりました。
●自殺事案を発病から死亡までの日数別にみると、「6日以下」が47.3%であった。 ……労災認定された精神障害による自殺の約半数が、精神障害の発病後6日以内に自殺に至っている。
●自殺事案について、労災認定の疾病に関して、医療機関への「受診歴なし」が64.0%であった。 特に、「極度の長時間労働」があった事案については、医療機関への「受診歴なし」が76.1%であった。 ※平成24年4月から平成30年3月までに労災認定された自殺事案を抽出・分析
<令和3年版 自殺対策白書> この白書は、業務上の自殺のみを分析したものではありませんが、 業務上の自殺に関する内容に関心が高いようで、次のような内容が大きく取り上げられていました。
●令和2年の自殺者数は、リーマンショック直後の平成21年以来、 11年ぶりの増加となった。特に、働く女性の自殺の増加が目立つ。 ●新型コロナによる職場環境の変化が自殺の増加に影響している。
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☆ 職場における過重負荷(ストレス)が原因で過労死や自殺が起こってしまうと、
ご遺族はもちろんですが、企業も、実名で報道されるなどブラック企業というレッテルを貼られることになり大きなダメージを受けます。
とにかく防止対策を講ずることが大切ですが、その際、白書や報道が投げかける問題点は無視できません。
傾向を把握したうえで対策を講ずることが重要といえます。
企業におけるメンタルヘルス対策についても、気軽にご相談ください。