【労働情報】厚労省がパワハラの調査結果を公表

 

  厚生労働省から、平成28年に実施した「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」の結果が公表されました(調査対象:企業調査=4,587社、従業員調査=男女10,000名)。

以下に概要を紹介します。各企業の対応やパワハラの実態を把握できると思います。

 

◆◆ 職場のパワーハラスメントに関する実態調査/調査結果のポイント ◆◆ 

 

⑴ パワーハラスメントの発生状況

① パワーハラスメントに限らず、従業員の悩み、不満、苦情、トラブルなどを受け付けるための相談窓口(以下「相談窓口」)において相談の多いテーマは、パワーハラスメントが32.4%と最も多い。

② 過去3年間に1件以上のパワーハラスメントに該当する相談を受けたと回答した企業は36.3%。

③ 過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがあると回答した従業員は32.5%(平成24年度実態調査〔前回調査〕では25.3%)。

 

⑵ パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組状況

① パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組を実施している企業は52.2%。

② 相談窓口を設置している企業は73.4%。

 

⑶ パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組の主な効果

① パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組を行うことにより、職場環境が変わる、コミュニケーションが活性化するという効果が得られるほか、「休職者・離職者の減少」、「メンタル不調者の減少」などの付随効果が得られる。

② パワーハラスメントの予防・解決のための効果が高い取組として、相談窓口の設置や管理職向け・従業員向けの研修の実施を挙げている企業の比率が高い。

●効果を実感できた取り組み⇒管理職を対象とした研修等の実施が74.2%と最も高く、次いで一般社員等を対象とした研修等の実施(69.6%)、相談窓口の設置(60.6%)となっている。

 

⑷ パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組の主な課題

① 企業規模が小さくなるにしたがい、相談窓口の設置比率が低くなり、パワーハラスメントを受けた場合に企業とは関係のないところに相談する比率が高くなることから、より大きな規模の企業と比べて、パワーハラスメントの実態が把握されていない。

② パワーハラスメントを受けたと感じた者が、「何もしなかった」と回答した比率は40.9%であり、その理由として「何をしても解決にならないと思ったから」、「職務上不利益が生じると思ったから」と回答した比率が高い。

 

☆ 厚生労働省は、今回の調査結果などを踏まえ、引き続き職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた施策を実施していくとのことです。今後、パワハラの規制が厳しくなるかもしれません。

 

 

 

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