令和2年も残り数か月となり社員の所得税に関する年末調整の時期も近づいてきました。
令和2年分の所得税については改正事項が多く、年末調整においてもその対応をしなければなりません。
国税庁からも「令和2年の年末調整は改正事項が多いため、控除誤りなどにご注意ください。」と、下記のページで目立つように掲載されています。
――――――― 国税庁の「年末調整がよくわかるページ」のトップ画面 ――――――
□令和2年の年末調整に影響する主な改正点は次のとおりです。
① 給与所得控除、基礎控除の見直し、所得金額調整控除の創設、扶養親族等の合計所得金額要件等の見直し
② 寡婦(夫)控除の見直し(「寡婦控除」と「ひとり親控除」に変更)
③ 年末調整の電子化(年末調整の自動計算機能)
なお、①と②の改正に伴い、年末調整書類も見直されています。
☆ 年末調整がよくわかるページでは、その重要性に鑑み、改正事項に関するバナーが目立つように配置されています。まずは、改正事項を確認しておきたいところです。
ご不明な点については、気軽にお問い合わせください。
規制改革の当面の審議事項 書面規制、押印、対面規制の見直しの早期実現を目指す
令和2年9月中旬、菅内閣が発足しました。
菅総理は、「行政の縦割りを打破し、大胆に規制改革を断行する」とし、その突破口として「デジタル庁」を創設することも明言しています。
同年10月上旬に開催された「第1回 規制改革推進会議 議長・座長会合」では、規制改革における当面の審議事項について議論されています。そのポイントを紹介します。
――――――――――――― 規制改革/当面の審議事項 ――――――――――――――
規制改革推進会議においては、国民目線での規制・制度改革を進め、規制改革・行政改革ホットライン(縦割り 110 番)に寄せられた提案を規制・制度の見直しに直結させる取組を強化する。
当面の審議事項としては、
・新型コロナウイルス感染症拡大防止及び新たな生活様式に向けた規制改革
・デジタル時代に向けた、規制全般のデジタルトランスフォーメーション
・地方を含めた経済活性化・成長路線への回復に向けた規制改革
の3つの柱の下で規制改革に取り組むが、これら以外についても、民間活力を引き出し、国民生活の向上に資する規制・制度改革の審議を大胆に進めていく。
★個別の事項について、特に注目を集めているのは、「書面規制、押印、対面規制の見直し」です。 次のような方向性が示されています。
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☆ その他、「テレワーク推進の観点から、時間や場所にとらわれない働き方の推進」として、労働時間管理や労働環境などの労働関係の規制・制度について、テレワーク推進の観点からガイドラインで制度の取扱いや運用の明確化や柔軟化等を行うといった方向性も示されています。
やはり、企業実務に直結する内容が注目を集めているようです。
早期実現を目指すこととしていますが、どこまで規制・制度改革を進められるのか? 動向に注目です。