日本商工会議所から、本年(2019)年1月初旬に、「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」の集計結果が公表されました。
この調査によると、中小企業の半数超が、働き方改革関連法への準備が未対応ということです。
もう少し詳しく集計結果を紹介します。
―――働き方改革関連法への準備状況等に関する調査(日本商工会議所の調査)―――
<調査の対象・目的>
この調査は、全国の中小企業2,881を対象に、本年4月から順次施行される「働き方改革関連法」に関する中小企業の認知度や準備状況、さらには政府が検討している高齢者雇用の促進策に関する中小企業の現状や課題を把握することで、今後の政策提言・要望活動に活かすために実施。
調査期間は、昨年(2018年)の10月22日~12月3日。
<働き方改革関連法への準備状況>
「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化(時季指定義務)」、「同一労働同一賃金」について、「対応済・対応の目途が付いている」と回答した企業は、次の割合にとどまっている。
○「時間外労働の上限規制」→45.9%
○「年次有給休暇の取得義務化」→44.0%
○「同一労働同一賃金」→31.0%
逆にいえば、いずれについても、半数を超える中小企業が未対応ということになります。
<働き方改革関連法への対応にあたって課題>
○「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の取得義務化」への対応にあたっての課題
→「人手不足」や「業務の繁閑」に関する項目が上位を占め、「取引先からの短納期要請や急な仕様変更等への対応」も多く挙げられている。
○「同一労働同一賃金」の導入に向けた課題
→「増加した人件費を価格転嫁できない」が35.9%で最も多く、次いで「同一労働同一賃金の内容が分かりづらい」が33.3%挙げられている。
<継続雇用年齢の65歳超への義務化に対する考え>
○65歳超の者を雇用している企業の割合は、2016年調査の70.1%から、2018年(今回)調査では73.7%と3.6ポイント増加したことから、中小企業において高齢者雇用が一層進んでいる実態がうかがえる。
○継続雇用年齢の65歳超への義務化に「反対」する企業の割合は、2016年調査の57.2%から、2018年調査では50.5%と6.7ポイント減少したものの、過半数を上回っている。
☆貴社におかれましては、対応はお済でしょうか?
特に、「時間外労働の上限規制」は本年4月施行(中小企業は1年遅れの適用)、「年次有給休暇の時季指定義務」は企業規模を問わず本年4月施行となっていますので、早急に対応する必要があります。
対応に不安などがあれば、気軽にお声かけください。