厚生労働省から、リーフレット「労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう」が公表されています。
労働時間は毎日適正に把握し、それに基づいて賃金を計算し、支払うことが必要であるとし、
労働基準法違反となる典型的な取り扱いなどが紹介されています。
―リーフレット「労働時間を適正に把握し正しく賃金を支払いましょう」のポイント―
<このような取り扱いは、労働基準法違反です!>
勤怠管理システムの端数処理機能を設定し、1日の時間外労働時間のうち15分に満たない時間を一律に切り捨て(丸め処理)、その分の残業代を支払っていない。
残業申請は、30分単位で行うよう指示しており、30分に満たない時間外労働時間については、残業として申請することを認めておらず、切り捨てた分の残業代を支払っていない。
毎朝、タイムカード打刻前に作業(制服への着替え、清掃、朝礼など)を義務付けているが、当該作業を、労働時間として取り扱っていない(始業前の労働時間の切り捨て)。
<ワンポイントアドバイス>
労働時間における端数処理の例外として、1か月における時間外労働、休日労働および深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げることは、常に労働者の不利となるものではなく、事務簡便を目的としたものとして認められます。 また、1日の労働時間について、一定時間に満たない時間を切り上げた上で、その分の賃金を支払うことは、問題ありません。 |
☆ このリーフレットは、最近(令和6年9月に)作成されたものです。
そこで紹介されているような違反事例が後を絶たないということで、周知を図っているのでしょう。
その内容は、基本的なものといえますが、今一度確認しておきたいところです。