【労務情報】平成25年の賃金引上げ等実施企業は、昨年より増加

厚生労働省から、平成25 年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果が公表されました。これによりますと、平成25年中に、「基本給などの所定内賃金を引き上げた(又は引き上げる予定)の企業の割合」、「定期昇給を行った(又は行う予定)の企業の割合」などが、昨年よりも増加したとのことです。

 

調査結果のポイント

◆◆ 1 賃金の改定 ◆◆◆

① 平成25年中に人平均賃金(※)を引き上げた、または引き上げる予定の企業は79.8%(前年75.3%)で、昨年を上回りました。

② 平成25年の人平均賃金(※)の改定額は4,375 円(前年 4,036 円)、改定率は1.5%(同 1.4%)で、いずれも昨年を上回りました。

(※)1人平均賃金……常用労働者の所定内賃金(時間外手当、休日手当等を除いた毎月支払われる賃金)の1人当たりの平均額をいう。

 
◆◆ 2 定期昇給等の実施 ◆◆◆

① 平成25年中に定期昇給を行った、または行う予定の企業は、管理職59.4%(前年56.7%)、一般職70.3%(同 64.7%)で、管理職、一般職ともに昨年を上回りました。

② 定期昇給制度がある企業のうち、平成25年中にベースアップを行った、または行う予定の企業は、管理職11.5%(前年9.8%)、一般職13.9%(同 12.1%)で、管理職、一般職ともに昨年を上回りました。

 
◆◆ 3 賃金の改定事情 ◆◆◆

平成25年中に賃金の改定を実施し、または予定していて額も決定している企業について、賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみますと、「企業の業績」とした企業が58.6%(前年 52.0%)と最も多く、次いで、「親会社又は関連(グループ)会社の改定の動向」5.0%(同 6.3%)、「労働力の確保・定着」3.9%(同 3.8%)となっています。

 

なお、「雇用の維持」とした企業は2.5%(同5.8%)で、昨年よりも半分以下の割合に減少しました。

この調査の対象となったのは、常用労働者100人以上の企業です。

景気の回復は、大企業→中堅企業→中小企業という順番にしか行われないといいますので、まだ景気の良さを実感できていない企業も多いのが現状かと思います。しかし、たとえば採用の場面などでは、「他社との比較」という視点も欠かせません。

御社の賃金水準が競合他社と比べて適切なのか、ベースアップや昇給を行うべきか、など不安や疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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