厚生労働省から「平成25年高年齢者の雇用状況集計結果」が公表されました。
65歳まで雇用の企業は、過去最高の66.5%でした。
65歳までの継続雇用を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が4月に施行され、大企業を中心に急速に取り組みが進んだ結果と言えます。
以下で、公表されたデータのポイントをお伝えします。
■■ 高年齢者雇用確保措置の実施状況 ■■
高年齢者雇用確保措置を「実施済み」の企業の割合は92.3%
・中小企業(従業員31人~300人規模。以下同じ)では91.9%
・大企業(従業員301人以上規模。以下同じ)では95.6%
※ 平成25年4月に制度改正(継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止)があった。
「実施済み」の企業の割合は、制度改正前より5.0ポイント減少し、上記のとおり92.3%となった。
一方、「未実施」の企業の割合は、制度改正前より5.0 ポイント増加し、7.7%となった。
■■ 希望者全員が65歳以上まで働ける企業の状況 ■■
① 希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は66.5%(前年比17.7ポイント増加)
・中小企業では68.5%(同16.8ポイント増加)
・大企業では48.9%(同24.6ポイント増加)
※ 平成25年4月の制度改正により大幅に増加した。特に大企業では倍増。
② 70歳以上まで働ける企業の割合は18.2%(同0.1ポイント減少)
・中小企業では19.0%(同0.1ポイント減少)
・大企業では11.0%(同0.1ポイント減少)
■■ 今後の取り組み ■■
① 平成25 年4月の制度改正の影響もあり、雇用確保措置が未実施である企業(31 人以上規模企業)が11,003 社にのぼることから、都道府県労働局、ハローワークによる個別指導を強力に実施し、早期解消を図る。
② 少子・高齢化の進行、将来の労働力人口の低下、団塊世代の65 歳への到達等を踏まえ、年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向け、65 歳までの雇用確保を基盤として「70 歳まで働ける企業」の普及・啓発に取り組む。
平成25年4月の制度改正は、継続雇用制度の導入により高年齢者雇用確保措置を講ずる企業のうち、継続雇用制度の対象者を限定する基準を労使協定で定めていた企業に大きな影響を及ぼしたようです。それが、上記の結果に表れています。御社の制度改正への対応は万全だったでしょうか?
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