【労働情報】平成30年度の雇用保険率及び労災保険率が決定

雇用保険率は、労使折半で負担する失業等給付の料率に、会社が負担する雇用保険二事業の料率を加えたものです。毎年度、雇用保険の状況を勘案して、一定の範囲内で変更することが可能とされていますが、本年度は、前年度と同率に据え置くこととされました。

労災保険率は、全額会社負担です。業種に応じて定められており、基本的に3年度ごとに改定されます。本年度はその改定の年度にあたり、4月から改定が実施されます。

以下で、平成30年度の雇用保険率と労災保険率に関連する事項をまとめておきます。

 

――――――――――― 平成30年度の雇用保険率・労災保険率 ――――――――――

 

 

  • 平成30年度の雇用保険率と負担の内訳(平成29年度と同率に据え置き)

 

 

 内 訳  /  事業の種類 雇用保険率 失業等給付の料率 二事業の料率
被保険者負担分 事業主負担分
いわゆる一般の事業 1,000分の9 1,000分の3 1,000分の3 1,000分の3
計 1,000分の6
いわゆる農林水産業清酒の製造の事業 1,000分の11 1,000分の4 1,000分の4 1,000分の3
計 1,000分の7
いわゆる建設の事業 1,000分の12 1,000分の4 1,000分の4 1,000分の4
計 1,000分の8

 

  • 平成30年度の労災保険率の改定

労災保険率は、平成30年度から、全業種平均で1,000分の0.2引き下げられます(平均「1000分の4.7」→「1,000分の4.5%」)。業種別にみると、引き上げ=3業種、据置き=31業種、引き下げ=20業種となっています。改定されるのは全業種中の4割程度です。

 

 

○改定された業種の例

 

●既設建築物設備工事:1,000分の15― 改定 ↘→1,000分の12

●清掃、火葬又はと畜の事業:1,000分の12― 改定 ↗→1,000分の13

●倉庫業、警備業、消毒又は害虫駆除の事業:1,000分の7― 改定 ↘→1,000分の6.5

●卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業:1,000分の3.5― 改定 ↘ →1,000分の3

 

○改定されなかった業種の例(各率を据え置き)

 

●通信業、放送業、新聞業又は出版業:1,000分の2.5

●金融業、保険業又は不動産業:1,000分の2.5

●その他の各種事業:1,000分の3

 

 

<関連事項……労働保険料の被保険者負担分の控除及び年度更新>

① 雇用保険料の被保険者負担分は、被保険者に給与や賞与を支払う都度、その給与等に応じた額を計算し、その給与等から控除します。

② 年1回(毎年6月1日~7月10日)の年度更新の際には、1年度の給与等の支払総額に雇用保険率(被保険者負担+事業主負担分)と労災保険率を掛けて、その額を申告・納付します(前年度分の確定額と当年度分の概算額を計算し、差額を精算)。

☆ 雇用保険に関する保険料のうち、雇用保険二事業に充てる部分は、その全額を事業主の方々が負担しています(上記の「雇用保険率の負担の内訳」参照)。保険料を負担しているわけですから、活用できる助成金があるのなら、活用をご検討ください。

助成金についても、平成30年度に向けた新しい情報が徐々に公表されることになると思います。必要なものについては、適時お伝えするようにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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